低血糖症とは
低血糖症とは
急な血糖低下が起こった際に、体がエネルギーを求めて食欲が増進することがあります。特に甘いものが欲しくなります。
手が震えたり、汗がびっしょり出ることがあります。特に空腹時や運動後に現れることがあります。
動悸や冷や汗を伴うこともあります。
血糖値の急激な変動により、イライラや不安感が出ることがあります。
疲労感、脱力感を伴うこともあります。
突然のめまいやふらつき、また強い眠気が起こることがあります。特に立ち上がる際や急激な動作の後に良く起こります。
ひどい場合には失神を伴うこともあります。
このような症状が見られたときは低血糖症の可能性があります。
ただし上記のような症状がすぐに出る人もいれば、低血糖を起こしていてもなかなか症状が出ない人もいます。
しかし低血糖がひどい場合には失神や昏睡に至ることもあるため、気になる症状があればお気軽に当院にまでご相談ください。
低血糖症は、糖尿病患者だけでなく糖尿病でない人にも起こります。
低血糖を引き起こす主な原因としては、食事、運動、アルコールの過剰摂取などが挙げられます。
例えば食事の量が不十分であったりタイミングが極端に遅れると、体を動かすためのエネルギー(糖)が足りなくなります。
また激しい運動を行うとエネルギー消費が大きくなるため、より多くのエネルギー摂取が必要となります。
アルコールは分解するために肝臓で多くのエネルギーを必要とするため、肝臓に蓄えられているグルコース(糖)が消費される結果、血糖値が通常よりも低下してしまうことがあります。
その他、消化器疾患によって栄養の吸収が妨げられたり、代謝性疾患によって体の中でホルモンバランスが乱れ、血糖のコントロールができなくなり低血糖症となる場合もあります。
糖尿病患者さんの場合では、食事や運動による影響はさらに大きくなります。
また血糖値を下げる薬を服用している場合には、薬が効きすぎてしまうことや飲み間違いによる低血糖症の可能性も考えられます。
原因によって取るべき対応策・治療法も異なってきますので、低血糖症の可能性を疑ったときには、現病歴や生活環境などをお聞きしながら治療方針を決めていきます。
低血糖の症状が起こった時には、軽度の場合には即座に糖分を摂取することで症状の緩和が見込めます。
糖尿病の治療をされている方は、万が一の低血糖に備えてブドウ糖(錠剤やゼリー状のものもあります)を常備しておくと良いでしょう。
その他、糖を含む清涼飲料水(ジュース)やチョコレートなどを口にすることも効果的です。
ただし、いつでもご自身で対処が可能な状況とは限りません。
軽度であったとしても繰り返すようであれば何か他の病気が原因になっている可能性もありますし、服用している薬の種類や量が適切でない場合もありますので、原因を正確に把握して対処することが求められます。
低血糖の症状は個人差があり、人によっては「無自覚性低血糖」と呼ばれる、低血糖状態にも関わらずほとんど症状が出ない場合もあります。
このような場合、血糖値がかなり低くなった際に前触れなく意識障害や昏睡状態に陥ることがありますので、特に注意しなければなりません。
また低血糖を何度も繰り返していると、低血糖状態を自覚するセンサーが鈍ってしまい、低血糖状態に気付きにくくなってしまいます。
少しでも異常を感じたら、お早めに糖尿病を専門としている医療機関にご相談ください。
また低血糖を完全に予防することは難しいため、低血糖を起こしたらどのような症状が出やすいか、を把握しておくことも大切です。
ご自身の生活パターンと照らし合わせて低血糖が起こりやすい状況を理解しておくと、万が一低血糖が起こった場合にも対処がしやすくなります。
また再発を起こさないよう、生活習慣を変えていくことも望ましいでしょう。
当院では糖尿病の専門的な診療に加え、血糖値のコントロールや低血糖時の対処法、生活習慣の改善にも幅広く対応しております。
お困りのことや気になることが少しでもございましたら、お気軽にご相談ください。