糖尿病の食事療法について|江戸川橋駅前内科・甲状腺クリニック|江戸川橋駅の内科・甲状腺の内科・糖尿病内科

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糖尿病の食事療法について

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糖尿病の食事療法について

糖尿病の食事療法

糖尿病の治療には、食事療法、運動療法、薬物療法の3つがあります。血糖値と食事は深く結びついているため、糖尿病の治療では食事療法が特に重要です。

血糖値は、膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンによって調整されています。しかし、1型糖尿病ではインスリンの分泌が著しく低下するため、また2型糖尿病ではインスリンの分泌やその効果が十分に発揮されなくなるため、食事から取り込まれた糖が体内で適切に処理されず、血中に蓄積され、血糖値が上昇します。

このような高血糖の状態が続くと、血管や神経にダメージを与え、さまざまな合併症を引き起こすリスクが高まります。そのため、まずは食事療法(および運動療法)による治療を行い、それでも効果が見込めない場合には薬物療法によってインスリンの分泌を促したり、外部からインスリンを補充する治療を行って血糖値の改善を目指していきます。

一方で、薬物療法で血糖値のコントロールを行っても食事管理が適切でなければ、1型・2型糖尿病いずれにおいても、治療効果を十分に引き出せなくなります。そのため、糖尿病の管理において食事療法は欠かせない重要な要素であるといえます。

糖尿病の食事療法は、普段の食生活を見直し血糖値の安定を目指すことが目的となります。適切な食事を続けることで、血糖値の安定や体重管理が可能となり、インスリン作用の改善も期待できます。

糖尿病の食事療法のポイント

Point01適切なエネルギー量の管理

患者さんの年齢、性別、身長、体重、そして日常の活動量を考慮して1日に摂取可能なエネルギー量を決めていきます。

糖尿病の管理においては、毎日適切なエネルギー摂取量を守ることが重要となります。そのため、普段の食生活においてご自身の摂取カロリーが適正か考えるようにしましょう。

Point02バランスの取れた食事

糖尿病の食事療法では、特別摂取すべき食品は無く、食べてはいけない食品もほとんどありません。ご飯・パン・麺・いも類などの炭水化物、魚・肉・卵・大豆製品などのたんぱく質、野菜・海藻・キノコ・こんにゃくのような食物繊維を適切な量でバランスよく食べることが大切です。

各栄養素のバランスは以下の通りです。

【摂取量の目安】

炭水化物 総エネルギー量の40~60%
たんぱく質 総エネルギー量の20%まで
脂質 炭水化物とたんぱく質以外のエネルギー

※脂質25%をこえる場合は飽和脂肪酸(肉・乳製品・バターなど)を減らす

食物繊維には、糖質の吸収を緩やかにする働きがあります。野菜・海藻・キノコ・こんにゃくなどの食品を日々の食事に取り入れ、積極的に食物繊維を摂ることで、血糖値の安定や健康維持に役立ちます。
食物繊維の目安量は20g/日以上です。

Point031日3食を規則正しくとる

1日の食事量が同じでも、1食にまとめて摂取すると血糖値の変動が大きくなりがちです。そのため、朝・昼・夕の食事をバランスよく、規則的に適量を意識して食べることが重要となります。食事の時間や量を安定させることで、血糖値の管理がしやすくなります。

Point04食べる順番に気を付ける

同じ食事をしていても食べる順番によって食後の血糖値の上がり方が変わります。できるだけ野菜または、肉・魚などのおかずから先に食べて、最後にご飯・パン等の炭水化物を摂るようにしましょう。

また早食いになると、栄養素がいっぺんに体内に吸収され血糖値が急上昇・急降下を起こす原因になります。よく噛んでゆっくりと食事をとるようにしましょう。

Point05アルコールや甘いものを
摂り過ぎない

糖分を多く含むお菓子などは、血糖値の急上昇を引き起こすため、控えめにするようにしましょう。また、甘いものやアルコールの習慣的な摂取は、中性脂肪の増加も招きやすく、健康に悪影響を与える可能性があるので摂りすぎないよう、うまく付き合っていくことが大切です。

妊娠中の血糖コントロール

妊娠をすると、胎児にエネルギーとなる糖を供給するため、胎盤から血糖を上昇させるホルモンが分泌されます。そのホルモンの影響で、妊娠をするとインスリンの働きが低下しやすくなります。さらに、妊娠週数が進んでいくことで必要となるインスリンの量は次第に多くなります。

血糖値が適切に管理されていない場合、お母さんや赤ちゃんに様々なリスクが生じます。お母さんの健康と赤ちゃんの健全な成長のためには血糖コントロールをきちんと行い、食事前後の血糖値の変動を緩やかにする必要があります。

妊娠時の分割食について

分割食とは、食事を小分けにして摂ることで血糖値の急激な変動を防ぎ、安定したエネルギー供給を確保する食事方法です。妊娠中はエネルギーの必要量が増すため、1日3回の大きな食事では消化不良や血糖値の急上昇を招く可能性があります。そのため、妊婦にとって分割食はとても重要な食事管理方法となります。特に妊娠糖尿病の方や妊娠糖尿病のリスクがある場合、分割食を実施して血糖コントロールをしていく必要があります。

分割食のメリット

  • 血糖値の安定: 食事を小分けにすることで急な血糖値の上昇を防止
  • 消化のサポート: 食事を小分けにすることで消化器官への負担が軽減
  • 栄養バランスの確保: 食事を小分けにすることで栄養素を効率よく吸収

分割食の実践方法(6分割食の例)

  • 一日を6食に分ける: 朝食、昼食、夕食の他に、午前と午後のおやつ、さらに夜の間食を取り入れます。
  • バランスの取れた食材選び: 炭水化物、たんぱく質、食物繊維、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取しましょう。
通常
朝食 昼食 夕食
分割食
朝食 間食 昼食 間食 夕食 間食

当院の栄養相談について

当院では、管理栄養士による栄養相談を行っています。本ページで解説しました通り、糖尿病の治療は薬だけに頼らずに、普段の食生活を改善していくことが重要です。一方で、具体的に日々の食事をどのように変えていけばいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。そのため、当院では管理栄養士が日常生活にも取り入れやすいように工夫した食事の摂り方や正しい知識をお伝えしています。制限や我慢を強いるのではなく、楽しく続けられる健康習慣を一緒に見つけましょう。栄養相談をご希望の方はお気軽に当院へご相談ください。

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